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卒業生を代表して卒業証書を受け取る片野朝菜さん=2025年3月3日午前10時7分、群馬県沼田市東倉内町、星井麻紀撮影

 【群馬】4月に県立沼田高校と統合する県立沼田女子高校の最後の卒業式が3日、開かれた。卒業生116人が思い出の詰まった学舎(まなびや)を後にした。

 式典では生方一徳校長が「(学校の)最後の3年間の歴史を作ったかけがえのない存在」と卒業生をたたえ、「沼女での学びを大切に、人生を豊かにしてほしい」と呼びかけた。生徒を代表して答辞を読んだ川端優里菜さん(17)は、沼女最後の卒業生となることに「さびしい気持ちとうれしい気持ちがある」と話し、「後輩たちは新しい環境で戸惑うこともあると思うが、沼女生らしく楽しみながら乗り越えてほしい」とエールを送った。

 同校は1921年に「沼田町立沼田実科高等女学校」として創立し、卒業生が2万1千人を超える伝統校。一方で、少子化や地域外への進学が増え、生徒数が減少していた。県は2005年から統合方針を示していたが、伝統校同士の統合だけに当初は地元も強く反対。長期にわたる話し合いの末、県は21年、両校を統合して共学化し、「高いレベルの進学をめざす新高校」とすることを決めた。両校の生徒たちは行事で交流するなど新高校に向けた準備を進めてきた。

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